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ADHD?それとも睡眠障害?脳の覚醒がカギを握る!


■ ADHD学会でも、睡眠障害が話題に!

こんにちは。
脳番地ドクターこと、加藤俊徳です。

今年5月、プラハでADHD国際会議が行われ、
2年ぶりに私も参加してまいりました。

今回大変興味深かったのは、ADHDと睡眠の
関係についてです。
「Egg or Chicken」日本語で説明すると
「卵が先か、鶏が先か」の意味で、ADHDを
見つけたら睡眠障害を疑え、睡眠障害が
あったらADHDを疑えと言われるほど、
密接な関係があります。

私の著書『発達凹凸の子どもの見ている世界』
でも書いた通り、当クリニックの「ADHD専門外来」に
来る人の相当数の人が睡眠の問題を抱えています。

朝起きるのが辛い、昼間眠気に襲われる、
頭にモヤがかかったようなボーっとした状態が
続くなど、ADHDだけでなく、睡眠の問題からも
このような日中の覚醒が低下した症状が現れます。

ADHDは元々覚醒が低い問題を抱えており、
加えて睡眠の問題がプラスされると症状が更に
悪化しトラブルの引き金になります。

その為、ADHDを持つ人にとって、正しい睡眠を
とることは非常に重要な事だと言えます。

■ なぜ睡眠が大事なのか?

睡眠のトラブルが生じることで、日中の眠気や
ボーっとした状態が起こるのとは反対に、
しっかりと睡眠がとれた脳は、朝スッキリとした
状態で目覚めることができ、頭が冴えた状態で
日中活動をすることができます。

このように脳を活性化させ働かせてくれるのは
脳内神経伝達物質「ドーパミン」の分泌が関係
しています。

夜、寝る時間帯に脳の松果体から分泌放出されるのが
メラトニン」で、眠気を誘発し、夕方7時頃から上昇し
夜中の2~3時頃をピークに、明け方に向け減少していきます。
このメラトニンを朝から減少させるのが、日中の活動を
支えるドーパミンの役目の一つです。

ADHDの場合、ドーパミンが不足している為、
朝起きられない問題が生じたり、また睡眠障害があると、
正しく寝ることができず、脳の機能が正常に
働かない為、朝のドーパミン分泌に支障をきたします。

人や動物、生物は24時間周期のサイクルで
機能しており、これをサーカディアンリズム
(概日リズム)と呼びます。
このリズムにより、ホルモンや体温など、
時間によって変化し、眠くなったり、覚醒する
ことができます。

サーカディアンリズムが狂うと当然、ドーパミンの
分泌にも問題が生じる為、朝起きられない、
昼間眠たいなどの問題を引き起こすのです。

■ 脳を覚醒させる、睡眠習慣を身につけよう!

ADHDを持つ方は、正しい睡眠習慣を身につける
ことが、何より重要になります。

8時間以上寝る、22時には布団に入る、
19時以降はスマホは見ないなど、寝る際の行動を
徹底しましょう。

また、良い睡眠をとるには朝の習慣も大事なポイントです。
今回はドーパミン分泌を促し、脳の覚醒を上げる
朝の3つの習慣をご紹介します。

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◎ 脳の覚醒を上げる、朝の3つの習慣
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決まった時間に起きる
毎日同じ時間に起きることで、
サーカディアンリズムを整えます。

日光を浴びる
朝起きたら、カーテンを開け日光を浴びましょう。
網膜から光が入ることで、ドーパミン分泌が
促されます。

朝運動する
軽いジョギング、散歩など運動をすることで
ドーパミンの分泌を促します。
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朝の3つの習慣を身につけ、サーカディアンリズムが
整えば、ドーパミンがきちんと分泌され、脳が覚醒し、
日中元気に活動することができるようになります。
そして夜は日中活動した分、脳が疲れ、ぐっすり眠れる
ようになります。

昼間眠い、だるいという方は是非、朝の3習慣で
元気な脳を取り戻しましょう!

 
 
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