大人と子どもの
発達障害と脳検査

  1. HOME
  2. 大人と子どもの発達障害と脳検査
  3. 脳と子育てQ&A

脳と子育てQ&A

  1. 発達障害の可能性のあるお子さん

    私の子どもは、グレーゾーンだといわれております。
    どのように接したらよいでしょうか

    まず、グレーゾーンであると考えることをやめましょう。あいまいな表現は、曖昧な結果しか生みません。対処もあいまいになります。時間だけが経過します。
    発達障害を外見の行動やIQのスコアだけで評価しても、全ての子どもの脳の成長は異なっています。
    発達障害を疑われても、得意、不得意、成長している脳番地、未熟な脳番地をMRIで的確に脳の形として知ることで、今までの生活行動を理解でき、今後の治療や教育方針を見極めることができます。子どもの能力はたとえ脳が育っていても外側に表出して見える部分は僅かです。言葉の能力はテストで分かりやすいのですが、それ以外の働きや右脳の成長度合いは直接、脳の形を見て判断する必要があります。

  2. 子どもが勉強しない

    子どもが勉強をしたくなるようにするにはどうしたらいいのか教えてください。

    まず、最初から勉強したい子がいたら、むしろ不思議なことだと思います。
    脳は勉強したいと生まれつき思っているかというとそうではありません。脳は生まれもって「もっと成長したい」と思っています。ですから伸びたいと思っているのは脳の成長の法則だと考えています。
    では「いつから、子どもは勉強をしたい!」と思うのでしょうか?おそらくは「知りたい!」と思うことからであって、勉強したいのは、知りたいが始まりだと思います。あるいは、高学年になれば、知りたいより「○○になりたいから勉強する。」と言う積極的な考えに変わるかもしれません。
    また、親の姿もこういった子どもの意識の変化に関係していると思います。加藤俊徳医師の母は、勉強する姿を見せるより、前向きに働く姿を見せ続けてくれました。むしろ勉強の方は、「私は教えられないので、好きなだけやって、結果を気にせずに!」が口癖でした。
    子どもに勉強させるのは本当に難しい問題です。しかし、拙著、「才能の育て方」(小学館)にもありますが、勉強をしたくなるように環境を整えることは今日からでも出来ます。

  3. 引きこもり

    小学生の頃、元気で活発だった子が、20歳になって大学を辞め、引きこもり、
    昼夜逆転の生活をしています。脳番地から言うと発達が遅れた領域があるのですか?
    それとも周りへの敏感さから自分を守るためにこのような反応があるのでしょうか

    この質問には、多くの重要な内容が含まれていますので整理してみます。
    まず、「昼夜逆転の生活」は、不眠症の原因になります。睡眠のリズム障害を持っている人は昼夜逆転になりやすい要因にもなります。不眠と精神状態の安定性とは密接な関係が指摘されていますので、ネットゲームやパソコンの良し悪しに関わらず、意図して、自分で寝る時間を確保できる主体性を身につけることが必要だと思います。すぐには矯正できない人もいるかも知れません。しかし、適度な睡眠は確保すべきであり、寝たいときにうまく寝ることも脳番地の訓練だと考えます。上手に寝る人は上手に考えられる時間を日中確保できるわけですから、寝ることは、思考系脳番地トレーニングの一つでもあります。
    それから、長らく引きこもっている場合のほとんどが、脳への刺激不足や、脳番地を多様に使う脳番地シフトが少なくなっています。対人との関係性を築く時間が奪われ、感情系脳番地の成長が遅れやすいと考えられます。周囲に対して過剰に気を使っている場合もありますが、多くの場合は、敏感なのは、未熟さゆえに敏感に反応することが多く、経験を積むことで初歩的な敏感さは無くなっていくのが常です。
    引きこもりには色々な原因が指摘されていますが、最近では発達障害の要因も考えられており、もしそうであるなら、MRI脳画像で鑑定できます。引きこもりに特徴的な脳画像というものもあります。

  4. 生まれつきの脳障害

    生まれつき脳障害のある人でも訓練次第でその部分の成長を促すことが
    出来るのでしょうか?

    生まれつき脳障害のある人でも、脳番地を成長させていない人はいません。伸びる速さこそ個人差がありますが、みなどこかの脳番地を伸ばしています。
    特に、生まれつき脳障害のある方は、その障害の脳番地があるので、健常な脳番地を使ってよりよい方向に脳番地を使うことを無意識的に行っています。それを今度は、意識的にすればよいだけです。損傷した部位が働くのではなく、その周囲がもっと成長しようとして発達していきます。ですから、あきらめても意味はありません。
    「伸びたいところに、いい肥やしを自分でもたらすこと」が心がけだと思います。

  5. 交通事故で傷ついた脳機能

    交通事故で傷ついた脳機能でも、これから成長する脳番地は存在しますか?
    トレーニングすることで回復する見込みはあるのでしょうか?

    加藤俊徳医師は多くの脳を見てきました。望みの無い脳、改善しない脳、成長しない脳など一つもありませんでした。脳の一部の脳番地が障害されていることはありますが、生きている限りすべての人の脳は成長することが出来ます。障害以外の脳は、みな健康な脳番地で成長することを待っています。
    MRI脳画像で、実際の脳を鑑定すれば、イキイキと伸びる脳番地がどこにあるのか分かります。 病院では、脳の病気を知りそれを治療することが目的ですので、健康な脳番地を鑑定して育てることはしていません。 加藤式MRI脳画像診断では、「育てられる脳番地」が見つかります。

  6. テレビで脳を発達させるには

    テレビを見ていて脳は発達しますか?
    どんなテレビの見方をすれば脳を伸ばせるのですか?

    生まれて誰ともコミュニケーションが取れなかった重度の障害を持った子どもが、いつの間にかドラえもんのテレビが好きになっていて、それかきっかけで、親子のコミュニケーションが取れるようになった人を知っています。
    このことから、テレビでも脳は育つと言えます。 テレビの一番いい見方は、見ているときよりも見る前と見終わった後に脳の伸びが決まると考えたらよいでしょう。
    好きなテレビを楽しみにして待つこと、それに向けて日常を準備すること、見終わった後で、喜怒哀楽の感情を交えて、親子で感想を話したり、テレビで得た知識を元にさらに新しい知識と考えを増やすことが脳を伸ばすポイントです。