脳の学校・
脳番地とは

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脳番地®とは?

脳番地とは、同じような働きをする神経細胞の集まり(部位)と、
その神経細胞群と関連している機能の総称です。

脳は脳番地ごとに、一生成長し続けます。
脳を成長させたいと思ったら、「脳番地トレーニング」で育てましょう。

脳を成長させるには?

  1. 脳が成長する原理

    なぜ、赤ちゃんが泣き喚くのか、なぜ、赤ちゃんが体をばたつかせるか、考えてみたことがあるでしょうか。
    それは、生まれた時にすでに体をばたつかせるための脳番地が準備されているからです。
    運動系脳番地から脊髄を通って筋肉につながっています。ですから、生まれた時にこの連絡路が育っていないお子さんは体をばたつかせません。 そのように体が動く理由は、「脳の枝ぶり」と言っているのですが、この枝ぶりがしっかりと成長しているからなのです。
    この時にこの枝と同時に皮膚を赤らめたり、痛いために泣く理由は、この枝と同時に皮膚感覚もずっと脳から皮膚に伝わっているからなのです。

    三十年間ずっとMRIで脳を見続けておりますが最初、この研究を始めた時は、どの赤ちゃんも同じように見えていたのです。生後数ヵ月目の赤ちゃんを放っておけばみんな同じように成長するように見えていたのです。普通に過ごしていればみんな成長する、同じように成長するものだと、思っていたのです。

    ところが、ある時、それは間違いだと気が付きました。

    発達障害やいろいろな障害をもったお子さんを見るにつけ、放ったらかしにして、情報を与えなかったら、脳は育たないということに気づきました。

    お母さんやお父さん、家族はどうするかというと、赤ちゃんに向かって大きくなりなさい、健康に育ってねなど、色々な言葉がけをします。
    この時赤ちゃんは、音は聞こえても難しい言葉はまだ理解できていません。
    にも関わらず一生懸命お母さんが声を掛けます。
    そうすると、不思議なことに四ヵ月後、そのお母さんの声がわかりたいかと思うが如く、
    そこに脳の枝が伸びてくるのです。

    ここに「脳が成長する原理」、脳から見た一つの法則があるのです。
    つまり、脳は最初から何かができる能力を備えている訳ではなく、できないことからできるように脳が適応していくからこそ、脳が成長し能力を獲得していくのです。

  2. 脳は人生を記憶する器官

    加藤俊徳医師は、脳を30年以上見てきて、脳には人生体験が現れることに気がつきました。
    MRIにはその人がこれまで脳を使い、記憶してきた証が写されているのです。

    実際の脳を見る事は、脳の現状を知ることで、今の自分を知ることとイコールです。
    決して、脳を心や心理学、思想の延長だけで、考えてはいけません。

    なぜなら、脳を見ればそこにこれまでの経験が記憶されており、
    次にどうしたらよいかを選ぶ為のヒントが見つけやすくなるのです。

    ところが心は形として見ることができません。
    形が見えないものを追求するより、形として見える脳を確認することは、
    これからの人生の質を上げる選択をより有利に行える一つの方法です。

脳番地は、木の枝ぶりのように育つ。

私たちの脳は球のような形をしていますが、脳番地それぞれの成長は左右非対称なのが普通です。
加藤俊徳医師は、脳番地の成長を「脳の枝ぶり」として著書で紹介しています。

例えば、スポーツ選手なら運動系脳番地が突出して伸びていますし、
研究者なら知識に関する理解系脳番地が突出して伸びています。
得意な脳番地があるということは、突出した脳番地があるので、
全体としては、個性的になりますが、それは決して悪いことではありません。
得意なことは、何度も繰り返し経験するので、その特定の経験が特定の脳番地を
育てている
のです。
つまり、自分の得意な脳番地を探し、そこを伸ばし続けることで、人は能力を発揮することが
出来ます。脳番地がアンバランスで個性的なのは、秀でた脳番地がある証拠です。

反対に、人には必ず苦手なことがありますが、それはその脳番地の成長が未発達だからです。
決して、苦手なことで、その能力がないと、勘違いしないことです。脳番地を伸ばせば、
能力は伸びるのです。

苦手な脳番地は、その脳番地を使う経験が少なく、樹木に例えるなら太陽が当たる時間が少ないので、まだ育ちがゆっくりだと考えて下さい。日々の生活の中で使うことで、次第に伸ばしていくことができるので心配はいりません。

経験は太陽のように脳番地を育てる!

脳番地トレーニングを実践する

  1. 脳は脳番地ごとに成長する

    どの脳番地が、どのくらい育っているのかによって、得意な脳番地か、苦手な脳番地かによって、その人の秀でた能力や苦手な能力が決まってきます。

    脳

    例えば、運動系脳番地には、足を動かす脳番地、手を動かす脳番地、口や顔面、あるいは、眼を動かす脳番地に分かれています。

    脳番地

    右手だけを毎日使い、左手をぶらりと遊ばせておけば、左手の運動系脳番地は、育ちません。同じように、ずっとスマホの小さな画面を眺めてばかりで、眼球が動かなければ、眼を動かす筋肉が使われず、眼を動かす脳番地も育ちません。

    眼が上手に動かせなければ、ボールをキャッチしたり、人が多くいると誰が誰かを見分けるのに、混乱するということが起ります。

    脳トレをすれば、脳全体が均一に刺激されて成長する訳ではないのです。
    だからこそ「脳番地」という考え方を理解し、脳番地ごとに必要なトレーニングをすることが大事なのです。

  2. その人の経験が脳を個性的にする

    得意な脳番地や苦手な脳番地は、日々の生活で変わっていきます。

    例えば、現役のスポーツ選手の得意な脳番地は運動系脳番地かもしれません。
    しかし、引退後に解説者となれば、運動をする機会が減り、喋る機会が増えるの
    で、運動系脳番地よりも、伝達系脳番地が得意になります。

    私たちの普段の生活では、どこの脳番地を育てるか意識することで、得意な脳番地をさらに伸ばしたり、苦手な脳番地を成長させることができます。

  3. 漠然とした脳トレより、
    脳番地を決めてトレーニングしよう!

    生活の中でも、脳を成長させるには意識的に使うことが必要です。
    自分の長所を強化したい人、弱点を打破したい人は、漠然と脳に良いと言われていることをやるだけでなく、脳番地ごとに脳トレをすることで、理想の脳へと近づけることが出来ます。

    脳番地トレーニングは、どこの脳番地をターゲットにして取り組むかをはっきりさせてから行うことが大切です。

    このことは、筋肉トレーニングを考えてみるとよく分かると思います。
    二の腕のたるみを引き締めたい!と思ったら、肘を伸ばす時に使う“上腕三頭筋”という筋肉を鍛える必要があります。肘を曲げる時に使う“上腕二頭筋”を鍛えても、二の腕のたるみを解消することはできません。
    一方、上腕を鍛えても、歩かなければ、脚力は強くなりません。

    沢山ある脳トレの中から自分に合ったトレーニングを判断することは簡単なことではないと思います。
    それは、「自分がどこの脳を鍛えたらよいのか」が明確になっていないからです。
    トレーニングを始めるにあたって“鍛える場所”を把握することで、一気に自分が優先してやるべき脳番地トレーニングの内容を絞りこむことができます。
    MRIを使った脳画像診断や脳番地診断SRIは、自分の脳を知るためにに、必要な検査です。

    脳番地トレーニングを効果的に行うために、鍛えるべき脳番地を決めるための
    ツールになります。

    脳番地トレーニングに取り組みたいと考えている方は、まず自分の脳番地のどこが得意で、どこが苦手なのかを知ることから始めることをお勧めします。
    まずは、あなたの得意な脳番地と、苦手な脳番地を知ることが大切です。
    どこ脳番地が成長しているのかを簡便に知りたい方には、脳番地診断が最適です。

  4. 脳番地トレーニングの実践例 
    -あなたの脳の鍛え方、間違ってない?-

    "脳番地"を意識してトレーニングすることで、効率よく脳を活性化することができ、
    脳を成長させることができます。

    「やったことがないから、やらない」「それは昔から苦手なの」とネガティブな言葉や行動を重ねがちですが、それでは脳の使い方が限定されてしまいます。毎日が同じことの繰り返しで、発見が少ない人はボケやすく、うつからくる認知症の危険も高くなります。

    2010年に出版されベストセラーとなっている「アタマがみるみるシャープになる! 脳の強化書」(あさ出版)では、8つの脳番地トレーニングが具体的に紹介されています。
    実例を挙げると、

    1. 思考系脳番地トレーニング
      • 「絶対ノー残業デー」をつくる
      • 必ず10分間の昼寝をする
      • 足・腰のツボをマッサージする
    2. 感情系脳番地トレーニング
      • 「大好きなもの」を10日間絶つ
      • 新しい美容院を開拓する
    3. 伝達系脳番地トレーニング
      • 創作料理をつくってみる
      • 自分の目標を親にメールで伝える
    4. 理解系脳番地トレーニング
      • 電車内で見かけた人の心理状態を推測する
      • おしゃれな人の服装をまねてみる
    5. 運動系脳番地トレーニング 
      • 歌を歌いながら料理をつくる
      • 階段を1段とばしで下りてみる
    6. 聴覚系脳番地トレーニング
      • ラジオを聴きながら寝る
      • 遠くのテーブルの会話に耳をすませる
    7. 視覚系脳番地トレーニング
      • オセロの対戦中に白と黒を交代する
      • 電車の中から外の看板を見ながら数字の「5」を探す
    8. 記憶系脳番地トレーニング 
      • 前日に起きた出来事を3つ覚えておく
      • ガイドブックを持たずに旅行に行く