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第264号 今知っておきたい!「認知症の人にはこんなふうにみえています」
■ 5人に一人が認知症の時代がやってくる ■
2025年、認知症患者は700万人を超えると試算
されており、65歳以上の国民の約5人に一人が
認知症という時代がやってきます。
認知症は誰もがかかる可能性がある病気で、
今若くて、脳機能がしっかりしていても、
自分の親が認知症になる可能性もあれば、
いつか自分もなる可能性もあり、
他人ごとでは済まされない病気の一つです。
これからの時代は、認知症患者と共生し、
そして認知症の発症・進行をできるだけ遅らせる
「予防」がカギとなってきます。
だからこそ、今知っておきたい、
「認知症患者の世界」。
自分の為、家族の為に、認知症になる前に、
まずは必要なことを知っておきましょう!
■ 認知症ってよく聞くけど一体何? ■
「認知症」と言っても、アルツハイマー型
認知症や、レビー小体型認知症など、様々な
種類があったり、軽度・中程度・重度など
進行の状況も様々です。
しかしこれらを簡単に言うと
-------------------------------------------
認知症の進行 = 脳機能が低下していくこと
-------------------------------------------
と表現することができます。
私たちが普段、会話をしたり、買い物に
行ったり、料理をしたりなど、日常生活が
困ることなく送れるのは、脳の神経細胞が正常に
活動し、細胞同士の繋がりが保てているからこそ
できることです。
脳は歳をとるごとに、老廃物の蓄積や萎縮、
脳卒中などから、神経細胞が死んでしまったり、
細胞同士を繋ぐ繊維が壊れたりすることで、
脳の機能低下が起こり、認知症の症状が
現れ始めます。
こういった脳の機能低下が進行していくと、
最初はちょっとした物忘れだったとしても、
場所が分からくなる、日付が分からなくなる、
怒りっぽい、妄想を起こすなど、これまでの
生活では考えられないような症状が現れてきます。
■ こんな症状が出たら??? ■
認知症の進行状況によっても、症状は変わってきます。
いくつか例を紹介します。
【軽度や初期の症状】
◎約束のすっぽかし
家族や知人と出かける予定をたてていても
すっかり忘れてしまい、人から言われ、
慌てて気づくケースがあります。
新しい記憶はできても、それを思い出す
脳の機能が衰えていると、このようなことが
起こります。
また、約束に限らず「今日は何日?」と
頻繁に確認してくるケースや、同じ話を
何度も繰り返すケースなども、記憶力の
低下から起こる症状です。
【中等度の症状】
◎物を盗まれたと妄想
例えば、お財布が見当たらないと
「あなたが私のお金を盗んだでしょ」と
家族を疑うケースが発生します。
特にお金など、人に取られないようにと
自分しかわからない場所へしまうことも多く、
記憶障害から置いた場所を失念し、
盗まれたと考えてしまうため起こります。
■ 認知症は脳のどこに起こるかで症状が違う ■
認知症の病状は一つではなく、脳のどこに
起こっているかで症状が異なります。
また、右脳左脳どちらに発症したかでも
違った症状が現れます。
代表的なのが
【左脳に起こると】
・言葉が出なくなる
・話を聞いても理解できない
・自分の意思が弱くなる
【右脳に起こると】
・人の気持ちが分からない
・顔が認識できない
・場所が分からない
認知症が発症すると、普通の人からすると不可解な
行動に映るものもありますが、実はそういった行動も
本人なりの思いや理由があって起こしていることです。
また、認知症は脳の一部が壊れる病気で脳全体が
使えなくなった訳ではありません。
もし、ご家族の方が認知症と診断された場合は、
できなくなったことばかりに目を向けるのではなく、
「できること」を探し、サポートしていくことが大切です。
そういった試みが、認知症になっても豊かな人生を
歩んでいける支えになることでしょう。
認知症患者の脳について分かりやすく書かれた1冊です。
マンガでわかる「認知症の人にはこんなふうにみえています
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