第243号 脳のしくみ 気になる「からだ・感情・行動」
■ 脳の成長とは、人生である ■
「脳を知ることは人生を知ること」。
何も、脳の勉強は学問の知識を増やす
ことだけでなく、その人の生き方を
研究することでもあるのです。
一人ひとりの持つ脳は、日々刻々と
変化しています。
脳には8つの脳番地がありますが、
その成長は、一人ひとりの生き方と
大きく関係しています。
更に細かく言えば、脳細胞は生き方と共に、
成長する。すなわち、私たちがどう生きるかで
脳に影響を与えることができるわけです。
普段目にすることができない脳内ですが
実はそんなダイナミックな変化が毎日
起こっているのです。
■ 脳の神経細胞“ニューロン” ■
脳には1000億個の神経細胞「ニューロン」が
存在しています。
ニューロンの基本構造は大きくわけ、下記の
4つに分かれています。
-------------------
1)細胞体
2)樹状突起
3)軸索
4)神経終末
-------------------
このニューロンは他のニューロンと次々と
つながり、情報伝達をしています。
そしてこのニューロンの接合部分のことを
「シナプス」と呼びます。
シナプスは興奮物質を伝達し、細胞を興奮させ
スパイクという電気を作り出しています。
人と会話をする、車の運転をする、ドラマで
感動して涙を流すなど、日常の様々なシーンで
脳内では、このような神経細胞の活動が盛んに
行われているのです。
■ 脳の成長には、神経細胞への刺激が欠かせない ■
神経細胞は他の神経細胞とつながることで
脳が成長し、更に、脳番地どうしのつながりが
密になっていくと、脳の枝ぶりは太く
成長していきます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、歩けませんが、
手足をばたつかせ、寝返りをし、ハイハイ
するようになり、次第に立てるようになり、
歩き出します。
これはまさしく、脳内で運動系脳番地の
神経細胞のつながりが密になったことで、
歩けるまでに成長した結果です。
脳の成長は、子どもだけでなく、大人になった
私たちも十分にチャンスがあります。
脳には未熟な神経細胞がたくさんあり、
この細胞を「潜在能力細胞」と呼んでいます。
潜在能力細胞は大人の脳であっても、成長の時を
今かいまかと待っているのです。
潜在能力細胞は刺激を与えることで成長していきます。
この刺激とは「経験」です。
脳は経験により成長し、どんな経験をするかで、
その人の脳の個性が作られていきます。
年齢がいくつであれ、これから新しい経験をすれば
新たな潜在能力細胞が刺激され脳が成長します。
挑戦を恐れず、新たな経験をして、これからも
脳を成長させて行きましょう!
ビジュアル図解 脳のしくみがわかる本 気になる
「からだ・感情・行動」とのつながり(メイツ出版)は
脳を構成する器官の役割や、喜怒哀楽、体との連携メカニズムなど
イラストと図解で分かりやすく解説した一冊です。
脳のことを知りたいけど難しい本は苦手という方にお勧めです。
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