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第209号 脳を鍛えれば、人生が変わる
■■■ コンプレックスと脳の真実との闘い ■■■
「人はコンプレックスの塊である」
そう言えるほど、人は悩み、苦しみ、もがき、
何とか乗越えようと努力します。
また、他人と自分を比較し、優越感に浸り
安心を得ようとする。
これも、コンプレックスの証でしょう。
どんなに前向きな人でも、悩んだり苦しんだことが
人生一度もない人はそうそういません。
こういったコンプレックスは、ネガティブな
感情を発生させ自分を苦しめる原因になります。
しかし、それが元で、私たちの脳が大きく成長する
きっかけになる。これも事実です。
実は、加藤俊徳医師自身が、長い間、自分の脳に
悩まされ続けてきました。
しかし、だからこそ、医師として科学者として、
約40年間、脳にこだわり続けてこれたのです。
そして今、ハッキリと言えることは
「脳を鍛えれば、人生は変わる」
この真実です。
■■■ 脳は修行で変えられる!? ■■■
加藤俊徳医師は幼い頃、文字が読めない
「難読症」の学習障害を抱えていました。
難読症の脳とは、脳細胞が壊れて起こること
ではなく、文字を読む脳番地が未熟で上手く
使えないために起こる症状です。
この難読症克服には「般若心経」の暗唱が
功を奏しました。
毎日般若心経を読むことで、スムーズに言葉が
出るようになることを実感したのです。
また、数日間般若心経を口にしないでいると
あからさまに言いたいことが言いにくくなったと
感じていました。
つまり、上手に話すためには、継続して言葉を
声に出す練習をしないといけないという、
単純な気付きを得たのです。
実際、社会でも難読症でなくとも、言葉が上手く
出ない事象が起こっています。
例えば、プログラマーや経理担当者など、
あまり会話をしない仕事をしている方は、とっさの
言葉が出ないケースがあります。
また、引きこもりがキレて暴力をふるうのも、
上手く言葉で伝えられないことが原因の一つと
考えられます。
言葉の扱いに限らず、「できない・苦手」は、
脳と関係があります。脳が未発達の状態では、
できない・苦手が生じます。
しかし、そういった苦手な脳番地に「使う」という
刺激を与えてあげることで、脳は少しづつ
発達していくことができるんです。
■■■ あなたの脳も周りの人の影響でできている ■■■
脳を成長させる、もう一つの重大なポイントは、
「人との出会い」です。
良い人との出会いは、
「自分の気づかないことに、気付きを与えてくれる」
「尊敬できる」「正しい道に導いてくれる」
などがあります。
「人が人を作る」と言っていいほど、
人と人との関係は、良くも悪くも、人間の脳に
影響を与えます。
加藤俊徳医師にも様々な出会いがあり、ここまで
脳を変えてきたと言います。
大学浪人中の滝行での出会いでは、
視野が狭くなっていた当時の自分に、選択の幅を
広げる気付きを教えてもらいました。
アメリカでの研究者時代には、科学を扱う人間の
人格の重要さを教えてもらいました。
そして何よりも、生まれてからこれまで支えてくれた
父と母の存在が自分の根っこにあると言います。
エネルギー溢れる父の生きる力、先見の洞察力、
配慮、バランス感覚を持った母の存在。
ここでは語りきれませんが、多くの人との出会いが、
これまでの加藤俊徳医師の脳を作り、医師、研究者と
しての人格にもなっていったのです。
脳を語るだけでなく、実際脳を変えてきたからこそ
より深く脳を科学することができるのです。
どこの脳番地に刺激を与えるか、そして良い刺激を
与えてくれる人との出会いは、脳を成長させ、
豊かな人生観を持つ秘訣です。
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『脳を鍛えれば、人生が変わる(海竜社)』
では、自分の脳にコンプレックスを抱えていた
加藤俊徳医師のが、脳を変え、医師として
科学者としてここまで来れたエピソードを
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